娠活中や妊娠中の女性に摂取することが推奨されている「葉酸」をご存知ですか?
妊娠を意識している人だけが摂ればいい栄養素だと思っている人が多いようです。実は「葉酸」は、妊活中・妊娠中の人はもちろんのこと、それ以外の女性にも嬉しい効果がたくさんあるのです!
今回は「葉酸」のさまざまな効果についてご紹介します。
葉酸とは?
「葉酸」は、ビタミンB群の一種の水溶性のビタミンで、私たちのカラダに大切な栄養素です。ほうれん草の葉から発見されたことから「葉酸」と名付けられました。ですが実際には葉物野菜だけではなくレバーや卵黄などの動物性食品にも多く含まれています。
「葉酸」は、主に細胞分裂やDNAの生成にかかわる栄養素で、免疫力や血行にも効果が高いといわれ女性だけではなく男性にも必要な栄養素です。
特に、妊活中の女性や妊娠初期の女性にとって、妊娠しやすいカラダ作り、胎児の先天異常の発症リスクを低下させるといわれています。
さらに、「葉酸」に加えて「ビタミンB6」「ビタミンB12」「ビタミンC」などを併せて摂ることで効果が高まります。また、過剰摂取による弊害も報告されていることから適量を守ることも大切です。
1日の摂取量の目安
- 30代~60代・・・1日の推奨量: 240μg~300μg (上限量も1,400μg)
- 妊婦さんの場合・・・1日の推奨量: 400μg
葉酸のさまざまな効果
細胞の再生を助ける作用
「葉酸」の最も大きな作用は、タンパク質やDNAの合成に関わっていて正しい細胞分裂を促してくれるものです。
人間の身体は毎日何兆もの細胞が生まれ変わるといわれていますが、細胞分裂は遺伝子情報を持つDNAの情報の通りに起こるようにできています。
ところが様々な要因で正しい情報が伝達されず細胞分裂にミスが生じるとガンになったり、妊娠中なら赤ちゃんが奇形児になったりすることがあるのです。細胞分裂の際に生じたミスを修復し、再度細胞分裂のやり直しをするときに必要なのが「葉酸」です。
貧血を予防し、血を作る作用
「葉酸」は、ビタミンB12とともに赤血球を作り出す大きなはたらきがあります。葉酸が不足すると貧血になりやすくなるのです。
「貧血」と聞くと鉄分を摂取すればいいと考えがちですが、鉄分だけでは貧血が解決しない人も多く、葉酸も同時に摂取することが大切です。
特にダイエットのために食事制限をしている人や栄養バランスの悪い食事を続けている人は鉄分と同時に「葉酸」を積極的に取ることが大切です。
生理不順・生理痛への作用
生理不順は女性ホルモンの分泌の低下や血液の不足などが原因だといわれています。
「葉酸」は血を作る作用があり血流を良くするはたらきがあるほか、自律神経の乱れを整える作用があります。こうしてホルモンバランスを正常化し、排卵を正しくコントロールしてくれることによって生理不順を改善してくれます。
さらに生理痛は痛みの原因成分「プロスタグランジン」の過剰分泌と血流の悪さが原因だといわれています。「葉酸」の造血作用によって、血流も促進されることで「プロスタグランジン」がスムーズに排出されると生理痛も改善できるのです。
肌荒れ予防・美肌効果
「葉酸」には、粘膜を強化して腸内環境を整え活発にするはたらきがあって、便秘改善に効果があります。便秘は肌荒れの大きな要因になりますから、お通じが良くなることで肌荒れが予防でき肌の状態を良くすることができるのです。
また、「葉酸」の細胞を再生する作用によって肌のターンオーバーの正常化し、美肌へと導いてくれます。
痩せやすい体質
通常のダイエットでは食べる量を減らしたり、カロリーを減らしたりすることが多く、一時的に体重を落とすことができるのですが、それによって基礎代謝が低下してしまい結果的に痩せにくい体質になってしまいます。
「葉酸」をきちんと摂取していると血液が増加し、体内に必要な酸素や栄養素が血液によって行き巡ることができ、基礎代謝がアップして痩せやすい体質になるのです。
毎日の生活の中に葉酸を!
いかがでしたか? 妊娠を考えている人や妊娠中の人に特に必要だといわれる「葉酸」ですが、それ以外の女性にとっても健康や美容に欠かすことができない大切な栄養素です。
サプリメントから摂取する場合、本来は空腹時に飲むと最も吸収率が高くなるのですが、胃腸の働きがあまり良くない人が空腹時に飲むと、胃に負担がかかる恐れがあります。ですから、食後に摂るなどの工夫が必要です。
生活に「葉酸」を積極的に取り入れて健康にも美容にも役立てていきましょう!